瀕死の伊勢海老をめっちゃ元気にしてから食べた話。


2016年5月某日。弟から伊勢志摩のお土産として、生きた大きな伊勢海老が2匹自宅に送られてきました。

注意書きには「届いたらすぐに食べてください。」と書いてあり、新鮮な味を楽しむ為、その日の内に食べなければいけないようです。(死んでから暫く経ってしまうと当たる可能性もあります。)
本当ならば今すぐ食べてしまいたいところですが…実はこの日の二日後は彼女の誕生日。

しかも生きていると言っても自宅に届いた時点で伊勢海老は2匹とも既に瀕死。


瀕死状態の伊勢海老

そのままだと翌日にはおそらく死んでしまい、新鮮さは損なわれてしまう…。

なんとか…なんとかこの伊勢海老を新鮮なまま2日後二人でおいしく食べられないだろうか…!?




・・・・・・。




…うんよし、伊勢海老を延命させよう。


伊勢海老延命処置開始!!

延命処置その1:海水を作る!!

海の生き物なので、人工海水を使用して先ずは海水を作りました。
天然海水の比重は1.020から1.024くらいだと言われています。
そこで、今回は比重計で比重を測り1.022に合わせました。

延命処置その2:水温を調節する!!

伊勢海老は、水温が18度前後だと身が引き締まり一番おいしく食べられますが、20度を超えると、身に締まりがなくなり不味くなります。
水温を下げるには、専用のクーラーを使い水温を下げるのが一般的ですが、クーラーは金額も高く、二日間だけの為に用意するのも大変なので、今回は部屋の温度を18度に設定!
水槽を置いている場所や環境にもよりますが、水温と気温の誤差は、だいたい1.5度前後くらいだと思います。
初夏で良かったです。

延命処置その3:エアレーションをする!!

海老は水が無くても、おがくずなどの中で数日は生きていますが、酸欠が続くと、当然弱り最終的には死んでしまいます。
そこで、必ず必要なのがエアレーションで水中に酸素を供給してあげることです。

以上の処置を施した様子がこちら。

延命処置完了!

比重、水温、酸素この3つの条件があれば、2日間延命できそうです。



彼女の誕生日、果たして伊勢海老は…!?


めっちゃ元気になりました。
自宅に届いた時よりも数倍元気です。
彼女は家に来た瞬間に「寒っ!」と言いましたが伊勢海老の為です。仕方ありません。

それでは伊勢海老をめでたく元気にできたところで〆ます。

自己流伊勢海老のさばき方

刺身にする

  1. 氷水に浸けて動きを鈍らせる。
  2. 頭と胴体を包丁で切断。
  3. お腹部分(蛇腹状の腹殻)の隙間にハサミを入れて、腹殻を取り外す。
  4. 包丁を使い背殻から身をはがす。
  5. 身を一口サイズに切り、背殻に盛り付ける。

かぶと焼き

  1. 頭を縦半分に切断する。
  2. オーブントースターに銀紙を敷き身が白く美味しそうな焦げ目が着くまで焼く
  3. お皿に盛り付ける。

残った殻は出汁をとり、お味噌汁にしました。

感想

とても新鮮な伊勢海老が堪能できました。
彼女も喜んでくれて良かったです。
もし届いたその日に伊勢海老が食べらないと言う時は、お試しください。