濾過に大切なバクテリア!ニトロソモナスとニトロバクターって何?

新しく水槽を購入し、セットして魚を飼い始めたのに一カ月もしないで買ってきた魚がほとんど死んでしまったと言う話は、よく聞きます。
せっかく魚に興味を持ち、飼い始めたのにすぐに死んでしまっては、飼いたくなくなりますよね。
その原因は、目に見えないところに実はあります。

死ぬ原因はバクテリア不足?

以前、濾過装置とは?でも書きましたが、濾過には大きく別けると、物理濾過、生物濾過、科学濾過の三種類があります。
その中の生物濾過が、しっかりと機能していないと、せっかく水槽を買ってセットして魚を飼ったのに、すぐに死んでしまうと言う事故がおこります。
これは水槽の中に、汚れた水を綺麗にしてくれるバクテリアの数が少ない事が原因です。
バクテリアの数が少ないので、魚が汚した水を綺麗にする力が弱く、結果として水がドンドン汚れていき、魚にとって有害な水になり、魚が死んでしまいます。
それでは、どうしたら良いのでしょうか?
今回は、そんな魚を飼い始めた初期に落ちいりやすい失敗を無くせるように、濾過のバクテリアについて説明します。

生物濾過に大切な二種類のバクテリア

生物濾過には、二種類のバクテリアが存在します。
それが、ニトロソモナスニトロバクターです。

ニトロソモナスとは?

魚の排泄物や、食べ残しなどで水槽内にアンモニアが発生します。
魚は皆さんも知っているかと思いますが、エラ呼吸をしています。
エラから酸素を体内に取り込み、エラからアンモニアを体外に排出します。
しかしアンモニアが増えすぎると、体内のアンモニアを体外に排出しずらくなり中毒になります。
以上の事から、アンモニアは魚にとって、とても有害なものです。
そのアンモニア(NH3)をニトロソモナス(亜硝酸バクテリア)が亜硝酸(NO2)に分解してくれます。
アンモニアが発生することで、まず最初にアンモニアを餌にニトロソモナスが増殖していきます。

ニトロバクターとは?

ニトロソモナスが分解してくれた亜硝酸ですが、この亜硝酸も魚には有害です。
アンモニア同様、中毒になる可能性があります。
その亜硝酸(NO2)をニトロバクター(硝酸バクテリア)が硝酸(HNO3)に分解してくれます。
ニトロソモナスがアンモニアを亜硝酸に分解して、亜硝酸が増えていくことで、亜硝酸を餌にニトロバクターが増殖していきます。
これで、魚に基本的には無害と言われる硝酸に分解されます。

この二種類のバクテリアは、好気性細菌と呼ばれる同じ仲間の硝化菌です。
普通に大気中に存在している細菌ですので、時間がたてば自然と水槽内に入り、濾過材や砂などに定着して増えていき、汚れた水を綺麗にしてくれます。
しかし、水槽をセットした直後は、当然ながら定着しておらず、結果として最初に入れた魚が死んでしまいます。

バクテリアを増やし魚を殺さない為には?

では、どうしたらニトロソモナス、ニトロバクターを沢山増やし魚を殺さず上手に飼育すことが出来るのでしょうか?

1. 水槽をセットしてから一週間ほどは、魚を入れないで水槽をまわしてください。
魚を入れないで、水槽内の濾過装置など全てをまわすことで、大気中のバクテリアが少しではありますが水槽内に定着します。

2. 最初に入れる魚は、丈夫な魚を数匹だけにしてください。
一度にたくさんの魚を入れてしまうと、そのぶん排泄物や食べ残しは多くなり、結果として多くのアンモニアが発生してしまいます。
まずは、少ない数を入れて徐々に様子を見ながら魚を増やしていきましょう。
特に最初の一カ月は出来るだけ少ない数で飼育することをお勧めします。

3. 表面積の多い濾過材を使用してください。
バクテリアは、リングやサンゴ等の多孔質部に住み着き繁殖して増えていきます。多孔質部が多いほどバクテリアの数も多くなります。
1Kのマンションより3LDKのマンションの方が、値段は高いですが人も多く住めます。
人が多ければ、その分多くの仕事ができますよね!
濾過材もそれと似ていて、良い濾過材の方が、バクテリアも多く住めます。
その分、多くの濾過をおこなってくれます。
濾過材の種類とメンテナンス方法で、濾過材は紹介しています。

4. 酸欠に注意してください。
バクテリアも生き物です。当然水槽内の溶存酸素量が少ないと酸欠になり、死んでしまいます。
水槽内には十分な酸素を供給してあげてください。

5. 塩素、PH、急激な温度変化に注意してください。
魚と同様に、急激な水温、水質の変化や、塩素にバクテリアも弱いです。
水替え時は、カルキ抜きを使用して、水温、水質の急激な変化は避けて慎重におこなってください。

6. 濾過材を洗う時は水槽内の水を使用して洗ってください。
濾過材の種類とメンテナンス方法の中でも説明していますが、水道水で濾過材を洗うと、せっかく増えたバクテリアが死んでしまいます。
濾過材を洗う際は、水槽内の水を使用して、濾過材を乾燥させないように素早くしっかり洗うのではなく、程ほどに汚れやつまりを取る感じでおこなってください。
綺麗にしすぎるのは、良くありません。

バクテリアが分解してくれるなら、水替えは必要ない?

バクテリアが、有毒な物を無害にしてくれなら、水替えは必要ないのでは?と思う方もいるかと思いますが、答えはNOです。
硝酸は無害と言われていますが、それでも水槽内に硝酸が多く溜まってしまうと、魚にあまりよくはありません。
そこで、一週間に一回、三分の一程度水換えをおこなうことにより、硝酸が溜まりすぎる事を防ぎ、魚に取って快適な水槽が維持できます。

以上の内容を頭に入れて、魚飼育を始めれば、飼ってすぐに魚が死んでしまうと言う事故を防ぐことができます。