水槽の節電対策

魚を飼育する際、必ず電機は使用します。
ヒーター、濾過装置、クーラー、ライト、エアーポンプ等々、多くの器具は電気を使用します。
特に、メタルハライドなどのライト、ヒーター、クーラーは多くの電気を消費します。
今回は、少しでも消費電力のランニングコスト下げたいと思う方のために、水槽の節電対策について書いていきます。

水温に関する節電対策

夏場は、熱帯魚水槽のクーラーや冷却ファンのサーモスタットの設定温度を1度上げるだけでも、多少ではありますが節電になります。
逆に冬場は、ヒーターのサーモスタットの設定温度を下げる事により節電になります。
水温は25度を目安に±3度以内でおこなうと安全です。
水温が20度以下、又は30度以上になると生体に危険をおよぼす可能性が出てきますので気を付け下さい。

その他にも冬場の場合は、発泡スチロールや水槽用の保温マットを使用して水槽を覆うと水温の低下時間が遅れ、ヒーターが水温を上げる時間も短くなるためヒーターの作動時間が短くなり節電になります。
見た目は悪くなりますが、新聞紙やダンボールでも同じような効果があります。
また、水槽が多数ある場合、夏場は、個々の水槽にクーラーを付けるのではなく、部屋全体を室内の冷房で冷やす。
冬場は、個々の水槽にヒーターを付けるのではなく、部屋全体を室内の暖房で暖めたほうが効果的です。

エアコンは、実はこまめに切ったり、入れたりするよりも、24時間つけっぱなしの方が、電気の消費量が少なくなります。
特に夏場は、エアコンを28度くらの設定で24時間つけておくことを、お勧めします。
※サンゴやイソギンチャク等を飼育している場合は、28度設定でも弱ってします可能性があります。室内のエアコンと水槽のクーラーを併用した方が安全です。飼育している生体に合わせて水温は調節してください。

照明に関する節電対策

水槽の照明時間を減らしたり、照明のライト数を減らしたりすることにより節電になります。
但し水草、珊瑚等の水槽では、照明が生命維持の為に必要不可欠です。
連続3日以上の消灯は危険です。
この他にも、使用している照明をLEDに変更するなども効果的です。
実際に150ワットのメタルハライドランプと24ワットのLEDライトを1日8時間使用した場合、以下のような電気代の違いが出てきます。

メタルハライドとLEDの電気消費量の違い

消費電力[kW] × 使用時間[hour] × 1時間当りの料金[円/kW・h] = 電気料金[円]
(基本料金は、各地域によって異なります。電気会社のHP等を参考にして下さい。)

150ワットのメタハラを1日8時間 、1ヵ月使用した場合(1kwh23円計算)
 150ワット×(8時間×31日)×23円=855円(小数点以下切捨て)
24ワットのLEDライトを1日8時間、1ヵ月使用した場合(1kwh23円計算)
 24ワット×(8時間×31日)×23円=136円(小数点以下切捨て)
※水草や珊瑚等の種類によってはLEDライトでは光量不足になる場合があります。飼育している水草、珊瑚、環境に合ったライトを使用してください。

その他の節電対策

  1. 古いポンプ等を新しく省エネの商品に買い換えると、かなり節電に繋がります。昔の商品よりエコな商品がたくさん販売されています。
  2. クーラーのフィルターを定期的に(一ヶ月に1回ほど)掃除をしてホコリ、カビ、ダニなどの汚れを落とすと冷房効率が上がり電気代が5~10%ほど変わって来ます。
  3. 濾過装置や水中ポンプを定期的に(水量が弱くなってきたら)掃除して、濾過材の汚れや詰り等を取り除き、ポンプ内のインペラの汚れ等も綺麗にしておくのも効果的です。
    ※濾過装置は、種類にもよりますが2~3ヶ月に一回は節電の為だけではなく、水槽の状態を維持するためにもメンテナンスをお勧めします。