アリゲーターガー |
外来種と言うやつですね。
アリゲーターガー(学名:Atractosteus spatula)とは?
1.レピソステウス目レピソステウス科アトラクトステウス属に含まれる魚です。その名のとおり、ワニのような大きく細長い口に、鋭い歯が並んでいます。
2.大きさは、本やネットでは2mと書かれている事が多いです。
大きい物では3m以上になる事もあります。さすがに淡水魚で3mは、デカいですね(^▽^;)
北アメリカの淡水魚の中では最大の大きさで、世界最大級の淡水魚としても有名です。
3.北アメリカが原産で、ミシシッピ川、リオグランデ川などに住んでいます。
基本的に淡水魚ですが、海でも生きていけるみたいです。
4.水温は、基本的には熱帯地方の生き物なので、25度前後が理想です。
温暖化の影響もあると思いますが、日本の川や湖などで越冬しているので、かなり低い温度でも生きていけるようです。
5.餌は肉食で、昆虫、魚、エビやカニなどの甲殻類を主に食べます。
口に入るものは、なんでも食べるようなイメージです。
6.アロワナなどと同じで、大型の古代魚に分類されています。
恐竜がいる時代から、あまり姿、形を変えずに生きています。
7.寿命は、雌は50年近くいきる個体もいるようです。
自分は、まだ34歳なので50年実際に生きている個体は見たことありませんが、とても長生きをする魚です。
上記の事から、解るようにとても丈夫で、強い魚です。
実際に飼ってみると、怖そうな名前とは真逆で、温和な性格で、とても良くなつき、手から餌を食べてくれるなどして、普通に可愛いペットだと思います。
※手から餌は、歯が鋭く間違うと怪我しますので、マネしない方が良いと思います。
アリゲーターガーはどうして問題になっているの?
そんなアリゲーターガーですが、どうしてここまで問題になっているのでしょうか?アリゲーターガーは、熱帯魚としてとても人気の魚です。
アメリカで養殖技術が確立され、日本にも大量に輸入されたことにより、比較的安価で購入が可能になりました。
熱帯魚ショップで10㎝~20cm前後の幼魚が数千円で売られていまいた。
しかし、半年から1年もするとあっという間に、大きなサイズに成長してしまいます。
しかも、数十年生きます。
その為、大きくなり飼いきれなくなったアリゲーターガーを、無責任な飼い主が、川や湖などに放流してしまった結果、丈夫で強いアリゲーターガーは、日本の環境にも適応してしまいました。
日本で卵を持ったアリゲーターガーを釣り人が釣ったと言う話もあります。
食欲旺盛で、大きなアリゲーターガーは、日本に昔から生息していた、虫や魚、エビやカニなどを食べて、根絶やしにしてしまう可能性があります。
稚魚のうちは、他の魚に食べられたりする可能性もありすが、成魚になってしまえば、国内に敵はいません。
もし、そんなアリゲーターガーが繁殖して増えてしまったら・・・
生態系の頂点に君臨して、日本の生態系が大きく狂ってしまいます。
生態系以外にも問題が
基本的には、人なつっこい性格で意外と臆病なので、人を襲うことはありません。とは言え、大型で鋭い歯を持った肉食魚なので、もし間違って嚙まれたりした時には、大きな怪我をする可能性があります。
あと、3m級のガーの尻尾で、横腹とかに一撃くらったら、おそらくあばら骨やられます(^▽^;)
万が一ということもありますので、見つけても近づかないことをお勧めします。
特定外来種に指定
2016年3月14日、環境省からアリゲーターガーを含むガー科の魚を特定外来種に指定すると言う発表がありました。しかし、現在も多くの人がペットとして飼っています。
急に飼育禁止!と言っても難しいものがありますよね。
そこで、実際に規制対象になるのは2018年4月からみたいです。
2年の間に、周知させていくという事ですね。
規制対象になるとどうなる?
2018年4月からは、愛玩や観賞目的での新たな飼育販売は禁止されます。規制前から飼育している場合は、規制されてから6カ月以内に申請を提出し、許可を得られた場合のみ飼育可能となります。
その場合、もちろん繁殖は不可です。
特定外来生物として規制される前から飼養等していた方は、環境省ホームページを参考にしてください。
全ては、飼育している飼い主のモラルの問題です。
アリゲーターガーは、けして悪くありません。
ガーに限らず、全ての生き物で言える事ですが、人間の都合で逃がすようなことは、絶対にやめてください。
最後まで、責任をもって大切に飼ってあげてください。
それが、飼い主として最低限のマナーです。