熱帯魚の底砂の主な種類

底砂

熱帯魚飼育で砂は、重要な役割をもっています。
水草飼育に使用するのはもちろん、砂の種類によって水質の調整ができ、底面濾過装置などでは濾材としての役割も果たします。
また、水槽に砂を敷くことによって、水槽の見た目を良くしたり、魚のストレスを和らげるなどの効果があります。
飼育している魚や水草の種類、環境にもよりますが、厚さ5cm前後に敷くと、水質悪化や、病原菌の温床にならず管理がしやすいです。

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熱帯魚飼育、水草飼育に適した砂

砂利


スドー クリスタルオレンジ 5kg S-8835

直径2~5cm程度の石や、小石に砂が混ざったものです。
購入直後は処理済でない場合、そのまま水槽に入れると濁るので流水でよく汚れを洗い流してから使用します。
砂利にはさまざまな色や形、密度のものがあり、白色系、黒岩系、褐色系、赤色系などがあります。生体や水草と合わせて選択してください。

大磯砂


水作 水槽の底砂 大磯砂 2.4Kg

大磯砂の最大のメリットは、ソイルと違い何度でも再利用でき、弱アルカリ性から弱酸性まで各種の水草に幅広く対応が可能なことです。
ただし、酸処理をおこなわないとカルシウム分で水槽水の硬度を上げてしまい弱酸性の軟水を好む水草飼育には適さない水質になります。
なお、中性から弱アルカリ性に調整したい場合は、サンゴ砂などを加え、中性から弱酸性に調整したい場合は二酸化炭素の添加、流木、ピートモスを加えるなどで調節出来ますが、初心者には水質管理や調節が難しいかと思います。

ソイル


ジュン (JUN) プラチナソイル ブラックタイプ パウダー 8リットル

ソイルの最大のメリットは、洗わずにそのまま使用でき、簡単で自然に弱酸性、軟水の水質が作れることです。
弱酸性、軟水を好むビーシュリンプ飼育や水草飼育にはたいへん向いており、初心者の方でも比較的簡単に水草飼育が楽しめます。
ただし、ソイルには寿命があり、粒が崩れてくる、有機物(肥料分など)がわずかになってくる、カルシウムやマグネシウムを限界まで吸着してしまい逆に吐き出すようになり硬度が下がらなくなってしまう、などの状態になったらソイルの入れ替えを行ってください。
単純な交換目安としては、1年から2年に1回の割合で交換してもらえば問題ないかと思います。
水草飼育には大磯砂でも育成しますが、特にソイルがお勧めです。

セラミック系の砂(焼成砂)


ジェックス 癒し水景 魚にやさしい天然砂 2.5kg

濾過砂やゼオライトといった基本的には土を高温で焼いて作っているものです。
砂の色は、茶褐色のものから、ホワイト、グレイ、ブルー、グリーン、レッドなど様々な色があります。
砂のサイズも揃っており、お洒落なインテリア感覚や見た目にこだわった水槽にはお勧めの砂です。
基本的には水質を変えないものが多いですが、素材により弱酸性からアルカリ性まで様々なものがあります。
また、多孔質でバクテリアの繁殖に適しており、底面濾過装置などの上に敷く砂としてもお勧めです。
寿命は、2年から3年は使用できると思うのでソイルと比べると長期維持ができる砂です。
ただし、大磯砂などに較べると少し値段が高めです。
また水草飼育では、比重が小さいものが多いので水草が植えにくい事があるかもしれません。
素材によっては、水草飼育に適していない砂もありますので、購入の際は十分に確認の上購入してください。

日本淡水魚に適した砂


田砂 10kg

日本の淡水魚に適した砂は、水草飼育に適した砂でも紹介した砂利や大磯砂がお勧めです。
日本に生息している川魚、タナゴ、メダカ、金魚、フナなど数多くの淡水魚に使用できます。
ドジョウやナマズなどの砂底を泳ぐ魚で、大磯砂だとヒゲや口、体表粘膜に傷がついてしまうという場合は、細かい砂の田砂がお勧めです。
田砂は、たんぼの土の粘土質を取り除き、砂粒だけを分離した硬質の天然砂で、水質もpHや硬度への影響が少なく中性に保ちやすいです。
田砂での水草飼育は、肥料を入れて育てれば問題ありません。

アフリカンシクリッド、汽水魚、海水魚に適した砂


ジュン (JUN) プラチナリーフサンド NO.3(細目タイプ) 5kg

アフリカンシクリッド、汽水魚は、弱アルカリ性の硬水を好みます。
この水質にするのにもっとも昔から使用されているのがサンゴ砂です。
パウダー状の細かいパウダーサンゴから、濾過等で使用できる棒状の棒サンゴまで各サイズが売られています。
サンゴ砂は、主成分の炭酸カルシウムが水中に徐々に溶け出し 、珊瑚砂に空いている細かい空洞にゴミが詰まりバクテリアの定着に影響が出始めたら、交換時期だと言われています。
一旦、水槽から取り出し水洗いをして、天日干をおこなう事で再利用も可能ですが、時間がかかりすぎるのと、処理があまいとアンモニアが急上昇したり、水質が悪化したりする危険があるので、交換した方がいいでしょう。
サンゴ砂は、汽水魚やアフリカンシクリッドの他にも、海水魚やオカヤドカリの飼育にも適しています。

ベアタンク


砂の種類ではありませんが、水槽に底砂をいれずに魚を飼育することをベアタンクと呼びます。
ベアタンクのメリットは水槽の底にたまりやすい餌の食べ残しやゴミなどが見つけやすく掃除が簡単でメンテナンスが容易になること、デメリットは底砂による濾過がないので濾過能力が低くなり水質が不安定になりやすい事です。
そのためオーバーフロー式濾過や外部濾過など大きめな濾過を行ってください。
ディスカスやアロワナなどは特に水質の管理が必要なのでベアタンクで飼育されることが多いです。
また、薬浴や稚魚の育成の際にもベアタンクを利用するがあります。